あなたはその“真っ白いキャンバス”に何を描く?

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私が尊敬するDQNのおっさん

私には憧れているおっさんがいる。

桑名正博の追悼ライブに行った時、私はたまたま隣に座ったおっさんと、なぜか仲良くなった。話してく中で、「〇〇さんの雰囲気、渋くてかっこいいっすね。」と言ったら、「お前面白いな。今度、上野に連れてってやるよ。」と言われた。笑

後日、そのおっさんは上野の汚ったないバーに連れていってくれた。私は内心、(上野かよ…苦笑)と思っていたが、そのおっさんが話す話は、まあ〜〜面白かった。居酒屋によくいるおっさんみたいな自慢話もなかったし、愚痴もなかった。

「俺は今が一番楽しい!がはははは」と笑う“豪快なおっさん”だった。いかにも元ヤンキーのDQNって感じで、「俺の娘を襲う奴がいたら、猟銃でぶっ殺す。」「男だったら、負けると分かってても
喧嘩しなきゃいけない時あんだろ。」「女連れてても、尻尾巻いて逃げんのかよ?」とか言ってた。苦笑

(・・・改めて書くと、めっちゃDQNだな。笑)

まあ、でも何か言葉では分かんないけど、“大事なこと”を言ってる気がした。“今が一番”と笑いながら言い切るその姿に、私はなぜか心を惹かれた。(言っとくけどゲイじゃないよ。)

私は、“なんか、かっけえな” “こういうおっさんになりてえな” と、思った。

おっさんの話で、「戦車ってのはな、排気口が一番弱い部分なんだよ。」「排気口って、空気出入りさせるために、鉄板が絶対に薄くなるんだよ。」「“その戦車がいかに排気口を隠すか”は軍オタにとって、最高に興奮するんだよなw」っていう誰得な話が一番ツボだったw

お前とは“泣いた数”が違うんだよ。

そのおっさんはなぜかめっちゃモテてた。自分ではあんまり言ってなかったけど、50歳超えて娘もいるくせに、若い女の子に、「彼氏になってほしい」とめっちゃ言われてるようだった。

バーのマスターに、「今日は珍しく男連れてるんですねw」と言われてた。笑(・・・どんだけ女連れてってるんだw)

しかも、そのおっさんは「彼氏になってほしい」と言ってくる女の子に対して、「俺なんかやめとけw」と断っていたようだった。笑

で、(なんで、このおっさん、こんなにモテてるんだ…?)と思った当時、童貞だった私は、そのおっさんに、「なんでそんなにモテるんですか?」と聞いてみた。(馬鹿正直すぎるw)そしたら、そのおっさんは“深い笑いジワ”を作りながら、「お前とは“泣いた数”が違うんだよ。」と返してきた。私は正直、心の中で、(意味わかんねえよw)と思ったが・・・

今ではその意味がめっちゃ分かる。私もストリートで散々辛い思いをしたし、たくさん泣いてきた。嫌な思いもたくさんしたし、ハートはめっちゃ強くなった。

だから、おっさんの言ってた、「泣いた数が違うんだよ。笑」という言葉の意味を、今では身にしみて感じるね。マジで。とにかく、そのおっさんはカッコよかった。会計が済んで、店を出た後、私は、「ごちそうさまでした!」「何もしてないのに払ってもらい、申し訳ありません!」と言った。

・・・すると、おっさんはくるっと振り返り、「今日の分で、お前の後輩に奢ってやれ」と言ってきた。

文字にしたら、別に大したセリフではないんだけど、私の心にはめちゃくちゃ響いた。(ああ、これがモテる男なのか…)と悟った瞬間だった。

つまずいてる人に“手を差し伸べられる奴”になりたい

ある程度、女に不自由しなくなると、男はマジで調子に乗る。私もそのご多分にもれず、調子に乗ってた時があった。苦笑

Twitterでナンパのアカウントを作って、「Eカップピンサロ嬢即!」「スト値4の美容師準即!」とか、「〇〇人斬り!」「〇〇人即!」とかやってた時があった。その時はスッゲー楽しかった。

・・・でも、ある時、なんか急に虚しくなった。急に、あのおっさんの「後輩には優しくしてやれよ」っていうセリフが脳裏をよぎって、「俺、何やってんだろ…」と思ってしまった。「モテる自慢するとか、俺どんだけしょーもないんだよ・・・」と思ってしまった。そしたら、急にナンパの熱が冷めてしまった。(あんなにハマってたのに・・・苦笑)

Yahoo!知恵袋とか読んでると、“童貞で悩んでて・・・”みたいな悩みがあるんだよね。で、そのアンサーで“さっさと風俗で童貞捨ててこい”とか答えてる奴がいる。・・・そういうの見るとき、あのおっさんの「後輩には優しくしてやれよ」っていうセリフがフラッシュバックする。

そのおっさんだったら、“さっさと風俗で童貞捨ててこい”なんてことは絶対に言わないんだろうな・・と思う。確かにそのおっさんは口が悪かったけど、

  • 人が本当に悩んでること
  • 人が本当に触れて欲しくない部分

をバカにしたり、見下したりするような男じゃなかった。“本質的な優しさ”を持ったおっさんだった。私は、おっさんから、“本質的な優しさ”を学んだから、“厨二病”かもしんないけど、つまずいてる人に“手を差し伸べられる奴”になりたいっていう思いがある。

私がイケメンでもないし、金持ちでもないのに、女性からそこそこ支持されるのは、おっさんから学んだ“本質的な優しさ”のおかげだと思ってる。

あなたはその“真っ白いキャンバス”に何を描く?

私はおっさんに、“俺は今が一番楽しい。でも、お前が羨ましいよ。”“真っ白いキャンバスにこれから何を描くか、全部お前が決められるんだぞ。”と言われた。

そもそも私がストリートナンパを始めたきっかけは、

  • 俺をフった女を見返してやる
  • 俺をバカにしたあいつを見返してやる

っていう“復讐心”がきっかけだったけど、今、自分が最高に美人だと思う彼女を作ることができるようになって思うのは、

童貞で悩んでた頃の自分が、ここまで来る途中に見てきた

  • 風景
  • 景色
  • プロセス

の方が大事だったんだなぁ・・・ってこと。“あんなにモテなかった自分が、ここまでこれたという自信”が実は一番価値あるものだった。

売れてないバンドマンが“売れるだけが全てじゃねえよな”っていうのはなんか違うのと一緒で、モテない時から、“女が全てじゃねえよな”っていうのはなんか違う気がする。でも、今思うのは、“女が全てじゃねえよな”ってこと。

もちろん・・・彼女はめっちゃ好きだし、セックスは最高だけど・・・笑 ここまでくるのに一番“価値”があったことは、“美人と付き合えるようになるまでの過程”だった。

・・・この“幸せ”はマジで何物にも代えがたいね。自分だけが知っている“サクセスストーリー”クソだった時の自分を知ってるから、余計に感慨深いね・・・。ほんと。苦笑

あなたはその“真っ白いキャンバス”に、これから何を描く?

“一本の映画を撮るように、人生をプロデュースしなさい”

イネス・リグロン(ミスユニバースジャパン ナショナルディレクター)