あれは大学4年生のとき。
ピュアボーイだった私は、クソな恋愛商材に書かれていた、
「イジれば女にモテる」
というノウハウ()を鵜呑みにし、超上から目線で女の子に接していた。
ある日、サークルの後輩と二人でデートに行った際、
「お前それはバカだろw」
「意味わかんないわw」
と、クソ気持ち悪いイジり方をしていた。
見た目もダサかったのに。黒歴史。
とにかく、今以上にイタい男だった。
そんなキモいイジりをしていた私はとどまることを知らず、居酒屋を出たあと、ラブホ街へ行き、
「ちょっとヤってくか!!」
という世界一雑なオファーを投げた。
すると彼女は、持っていた紀伊国屋の紙袋(中身はハードカバー数冊)で、
ドンッッッッッッ
と、私の顔面にフルスイングしてきた。
「ふざけんな!!!私にかけるお金と時間が足りない!!!」
と言われた。
ハードカバーが道にザザーーーッッ と散らばる。
私は、ダメージを負った頬を抑えながら、散らばった本を拾う。
道行くカップルが
(えっ?ヤバくない?ww)
とクスクス笑っている。
「ごめん!!」
とあやまったが、
「帰る!!!」
と言われ、ダッシュで帰られてしまった。
ソッコーでLINEはブロックされ、二度と連絡できなくなった。
「下には下がいるんだな」
と思ってもらえれば幸いです。